その農業、持続可能ですか?
みなさんは、食べ物を残さず食べていますか?
食べ残しばかりではなく、野菜の皮や切りくずなど、捨てられてしまう部分ってありますよね。これらいわゆる生ゴミの処理に多大なコストがかかり、地球環境を汚染させる原因にもなります。
ゴミになる手前で救ってあげると、地球を汚さずに済みますよね。ゴミにする前に、もっと有効な利用方法はないのでしょうか?
循環させたらどうでしょう。
そうだ!
持続可能な「循環米」・「循環野菜」をつくろう!!
魅力ある農業をめざして
持続可能な農業という意味には、もうひとつあります。つまり、農場従事者の後継者の問題です。
農業が活性化し、従事者が豊かに暮らせるための条件が整わない限り、海外からの安い農作物に押され、わが国の食料自給率が低下し、国の自立基盤が脆弱になるでしょう。環境農業への取り組みは、農業の活性化とともに取り組まない限り、絵に描いた餅になってしまいます。
こうしたことから、那須たんぽぽ村の環境農業への取り組みは農業の健全な発展をめざしています。
循環型農業への取り組み
農業も実は地球に負荷を与えています。ビニールや化学肥料など化石エネルギーを使っているほか、エネルギーを消費しているからです。
また、地域環境を守り、生物生育空間を守り、有機農業を実践していくためには、農地から都市へと流れていく有機資源を都市から農地へ戻していく必要があり ます。そうした、都市と農地間の有機質の循環も考慮に入れなければ、持続可能性の循環型社会を築くことが難しいでしょう。
そうした意味での試みは個別事例はあるものの、地域間のネットワークとしての取り組みとしてはあまり事例がありません。
食品リサイクル法との連携
那須たんぽぽ村で取り組み始めた循環型農業の試みは農業者だけの取り組みではなく、事業者・農業生産者・消費者・流通などが有機的に連携して実現できる次世代持続可能社会のモデルづくりです。
これら環境農業を推進していく上で、それを促すような法律「食品リサイクル法」が成立しています。
この「食品リサイクル法」を効果的にするためには堆肥化した食品残渣の受け入れ農地の確保が必要となります。那須たんぽぽ村の取り組みは、食品リサイクルを有効にするための一翼を農地が受け入れていくための試みといえます。
注目されはじめた那須たんぽぽ村の循環型農業
実験的試みはすぐに結果の出るものではありません。また、結果を出すことを急ぎすぎるべきではありません。
農業の場合、工業製品と違ってチャンスは一年に一度。さらに毎年気候変動などの影響を受け、状況に応じて臨機応変、手探りとカンと経験の結果によるものなのです。ですから、新しい試みも、はじめは小さなところから試行錯誤を繰り返しながら、モデルやマニュアルづくりに徹していく地道な作業が伴います。
こうした地道な実験的試みではありますが、 7月22日には日経新聞が取り上げ、9月27日にはNHKの取材、10月4日おはよう日本で放映予定など、 早くも新聞・テレビなどのメディアから注目されています。
循環型農業と地域の魅力創出
那須たんぽぽ村は現在NPO法人化をめざしていますが、それは農業だけの問題ではなく、地域経済の活性化と地域の魅力創出など、農業・観光・流通等の一体的な取り組みが必要だからです。
さらに、最近の健康志向や自然・癒しなどとともに、環境・健康まちづくりが、地域の新たな魅力創出となる可能性を秘めているのが広大で自然豊かな那須なのです。
サングリーン那須の取り組み
サングリーン那須では、パナソニック電工様やリコー大森事業所様の社員食堂にコシヒカリをお届けしています。 このコシヒカリは社員食堂の食品残渣を生ゴミ処理機で1次処理したものを引き取り、それをさらに二次発酵させ、できたたい肥を使って生産された米で、消費者と生産者を米と残渣が循環しています。 私たちの国は、生ゴミをたくさん出している国です。